データベースを検索して、複数件の結果を返す処理をRESTのWebサービスとして公開したい
キーワード:Webサービス,Webアプリケーション,HTTPトリガー,REST,データベース
概要
データベース検索処理をRESTのWebサービスとして公開したい場合、HTTPトリガーを使用して公開します。サンプルプロジェクトの説明
HTTPトリガーで検索キーワードを受け取り、データベースの検索結果をXMLで返します。

処理の流れ
サンプルプロジェクトの処理の流れは以下の通りです。- 「検索系SQL実行処理」で検索キーワードをもとにデータベースから検索を行います。

- 実行結果は、HTTPトリガーを使用して公開した本スクリプトをRESTアダプタの「GET実行処理」で呼び出すことで確認可能です。
検索キーワードを「パソコン」とした場合の実行結果については以下の通りです。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="no"?> <table> <row> <column>ID004</column> <column>パソコン(デスクトップ)</column> <column>158000</column> </row> <row> <column>ID005</column> <column>ノートパソコン</column> <column>69800</column> </row> </table>
ポイントとなる機能
名前 | 説明 |
---|---|
HTTPトリガー | HTTPトリガーは、指定したURLに対しHTTPクライアントからリクエストを送ることで、スクリプトを実行するトリガー機能です。 |
処理のポイント
HTTPクライアントからHTTPトリガーで値を受け取る場合、スクリプト入力変数を使用します。HTTPクライアントへHTTPトリガーから値を返す場合、スクリプト出力変数を使用します。
サンプルプロジェクトの使用方法
上記処理を実装したサンプルプロジェクトを用意しています。サンプルプロジェクトを使用する場合の手順は、以下の通りです。サンプルプロジェクトのダウンロード | 逆引きリファレンス シナリオ055のサンプルプロジェクト |
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- サンプルプロジェクトの展開
サンプルプロジェクトファイル「rl_reference_055.zip」を展開します。 - プロジェクトのアップロード
「rl_reference_055.zip」を展開後に作成される「rl_reference_055プロジェクト」ディレクトリがプロジェクトファイルとなります。
DataSpider Studioを起動し、マイプロジェクトの画面から[ファイル]-[ローカルからアップロード]で展開したディレクトリ「rl_reference_055プロジェクト」をアップロードしてください。 - グローバルリソースの設定
コントロールパネルの[グローバルリソースの設定]から、[新しいグローバルリソースの追加]を選択し、SQL Serverのグローバルリソースを追加します。
グローバルリソースの設定方法については、DataSpider Servistaヘルプの「グローバルリソースのプロパティ」を参照してください。
- プロジェクトをサービスとして登録
スクリプトをHTTPトリガーより実行するため、プロジェクトをサービスとして登録します。
デザイナの[ファイル]-[プロジェクトをサービスとして登録]を選択して登録します。
サービス名は、「root@rl_reference_055プロジェクト」を設定してください。 - HTTPトリガーの設定
マイトリガーの画面から[ファイル]-[新規トリガー作成]を選択し、HTTPトリガーを追加します。
HTTPトリガーの詳細については、DataSpider Servistaヘルプの「HTTPトリガー」を参照してください。
HTTPトリガーの設定は、以下のように行います。[HTTPトリガーの設定]
処理のポイント
- 戻り値がXMLであるため、[レスポンス設定]-[Content-Type]には「text/xml」を選択してください。
[Content-Type]は戻り値に応じて適切な値に設定してください。
[実行内容の設定]
処理のポイント
- HTTPクライアントからHTTPトリガーに値を渡す場合のパラメータ名は[スクリプト引数]に設定された変数名を使用してください。
- HTTPクライアントへHTTPトリガーから値を返す場合は[スクリプト出力]に設定された変数の[値]に「${trigger.outputData}」を入力してください。
- 戻り値がXMLであるため、[レスポンス設定]-[Content-Type]には「text/xml」を選択してください。
スクリプトの作成手順

- HTTPトリガーの入出力変数として使用するスクリプト変数を作成します。
- スクリプト変数のプロパティは、以下のように設定します。
スクリプト変数のプロパティ
変数名 変数型 初期値 スクリプト入力変数として使用する スクリプト出力変数として使用する keyword 文字列型 チェックを入れる チェックを外す response XML型 チェックを外す チェックを入れる
- スクリプト変数のプロパティは、以下のように設定します。
- デザイナのツールパレット「データベース」-「SQL Server」-「検索系SQL実行」から、検索系SQL実行処理をスクリプトキャンバスに配置します。
- 検索系SQL実行処理の設定は、以下のように行います。
[必須設定]タブ
処理のポイント
- [SQL文]にはSELECT文で検索を行うSQLを入力します。
SELECT
id,
name,
price
FROM
RLR_049
WHERE
name LIKE '%${keyword}%' - 検索は完全一致ではなくあいまい検索とするため、「${keyword}」の前後をワイルドカードで囲みます。
- [SQL文]にはSELECT文で検索を行うSQLを入力します。
- 検索系SQL実行処理の設定は、以下のように行います。
- 検索系SQL実行処理からスクリプト出力変数「response」にデータフローを引きます。
処理のポイント
- XML型のスクリプト出力変数にデータフローを引く場合は、対象コンポーネントからend処理に左クリックドラッグ&ドロップを行ってください。
- スクリプトを実行し、正常終了すれば成功です。