JMSのキューのメッセージを受信してファイルに書き込みたい
キーワード:JMS,キュー,メッセージキュー
概要
JMSのキューのメッセージを受信したい場合、JMSアダプタのメッセージ受信処理を使用します。サンプルプロジェクトの説明
JMSからキューのメッセージを受信して、ファイルにメッセージを書き込みます。
処理の流れ
サンプルプロジェクトの処理の流れは以下の通りです。- 「繰り返し(条件指定)処理」でキューのメッセージがなくなるまで、以下の処理を繰り返します。
- 「メッセージ受信処理」でキューのメッセージを受信します。
- 「マッピング処理」でキューのメッセージ有無を判定します。
- 「CSVファイル書き込み処理」でキューのメッセージをファイルに書き込みます。

ポイントとなる機能
名前 | 説明 | ツールパレット上の場所 |
---|---|---|
メッセージ受信処理 | JMSプロバイダのサーバ上にあるキューまたはトピックからメッセージを受信します。 | 「ネットワーク」-「JMS」-「メッセージ受信」 |
繰り返し(条件指定)処理 | 指定された条件を満たしている間、処理を繰り返します。 | 「基本」-「フロー」-「繰り返し(条件指定)」 |
処理のポイント
メッセージ受信処理では一度の実行で1つのメッセージを受信することができます。受信可能なメッセージがない状態で受信処理を行った場合、受信したメッセージは以下のXML形式になります。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <messages />メッセージの有無をマッピング処理で判定し、繰り返し処理の条件に設定することで、すべてのメッセージを受信するまで処理を継続します。
サンプルプロジェクトの使用方法
上記処理を実装したサンプルプロジェクトを用意しています。サンプルプロジェクトを使用する場合の手順は、以下の通りです。サンプルプロジェクトのダウンロード | 逆引きリファレンス シナリオ068のサンプルプロジェクト |
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- サンプルプロジェクトの展開
サンプルプロジェクトファイル「rl_reference_068.zip」を展開します。 - プロジェクトのアップロード
「rl_reference_068.zip」を展開後に作成される「rl_reference_068プロジェクト」ディレクトリがプロジェクトファイルとなります。
DataSpider Studioを起動し、マイプロジェクトの画面から[ファイル]-[ローカルからアップロード]で展開したディレクトリ「rl_reference_068プロジェクト」をアップロードしてください。 - サンプルデータの準備
「rl_reference_068.zip」を展開後に作成される「samples」ディレクトリがサンプルデータとなります。
$DATASPIDER_HOME/server/samplesディレクトリに上書きしてください。 - グローバルリソースの設定
コントロールパネルの[グローバルリソースの設定]から、[新しいグローバルリソースの追加]を選択し、キュー接続設定のグローバルリソースを追加します。
グローバルリソースの設定方法については、DataSpider Servistaヘルプの「グローバルリソースのプロパティ」を参照してください。
スクリプトの作成手順

- 終了条件として使用するスクリプト変数を作成します。
- スクリプト変数のプロパティは、以下のように設定します。
スクリプト変数のプロパティ
変数名 変数型 初期値 終了フラグ 真偽値型 false
- スクリプト変数のプロパティは、以下のように設定します。
- デザイナのツールパレット「基本」-「フロー」-「繰り返し(条件指定)」から、繰り返し(条件指定)処理をスクリプトキャンバスに配置します。
- 繰り返し(条件指定)処理の設定は、以下のように行います。
[必須設定]タブ
処理のポイント
- 条件にはスクリプト変数「終了フラグ」を使用します。
すべてのメッセージを受信すると、マッピング処理で「終了フラグ」に「true」が設定されます。
- 条件にはスクリプト変数「終了フラグ」を使用します。
- 繰り返し(条件指定)処理の設定は、以下のように行います。
- デザイナのツールパレット「ネットワーク」-「JMS」-「メッセージ受信」から、メッセージ受信処理をスクリプトキャンバスに配置します。
- メッセージ受信処理の設定は、以下のように行います。
[必須設定]タブ
- メッセージ受信処理の設定は、以下のように行います。
- デザイナのツールパレット「変換」-「基本」-「マッピング」から、マッピング処理をスクリプトキャンバスに配置します。
- デザイナのツールパレット「ファイル」-「CSV」-「CSVファイル書き込み」から、CSVファイル書き込み処理をスクリプトキャンバスに配置します。
- CSVファイル書き込み処理の設定は、以下のように行います。
[必須設定]タブ
- CSVファイル書き込み処理の設定は、以下のように行います。
- マッピング処理のMapperエディタを開き、メッセージをCSVファイル書き込み処理の入力スキーマにマッピングし、メッセージの有無を判定する処理を作成します。
- マッピングキャンバスは、以下のように設定します。
マッピングキャンバス
番号 ロジック名 説明 ツールパレット上の場所 (1) 単純な繰り返し 指定したノードを繰り返します。 「繰り返し」-「基本」-「単純な繰り返し」 (2) 同じ 二つの入力文字列が等しいかどうか判定します。 「条件」-「文字列」-「同じ」 (3) 単一行文字列定数 単一行の文字列定数を出力します。
[必須設定]タブの[一行文字列]には何も入力しません。「文字列」-「基本」-「単一行文字列定数」
処理のポイント
- 受信可能なメッセージが存在しない場合、MessageTypeは空となります。
空文字と同じか比較することでメッセージの有無をチェックします。
- 受信可能なメッセージが存在しない場合、MessageTypeは空となります。
- マッピングキャンバスは、以下のように設定します。
- スクリプトを実行し、正常終了すれば成功です。