CSVファイルのデータからメールアドレス・宛名を取得してメールを送信したい
キーワード:メール,CSV,動的,メール送信
概要
メールアドレス・宛名が設定された入力データをもとに1件ずつメールを送信したい場合、繰り返し処理を使用します。サンプルプロジェクトの説明
メールアドレス・宛名が設定されたCSVファイルを読み取り、メールアドレス・宛名をスクリプト変数に代入します。スクリプト変数に代入された値をもとに、1通ずつメールを送信します。

処理の流れ
サンプルプロジェクトの処理の流れは以下の通りです。- 「CSVファイル読み取り処理」でメールアドレス・宛名が設定されたファイルを読み取ります。
- 「繰り返し(データ件数)処理」で入力データの件数分、以下の処理を繰り返します。
- 「変数代入処理」でメールアドレス・宛名をセットします。
- 「1通メール送信」でスクリプト変数の値をもとにメールを送信します。

- 入力データ例
送信先メールアドレス 宛名 yamada@example.com 山田 sato@example.com 佐藤 suzuki@example.com 鈴木
- 以下のメールが送信先メールアドレスに送信されます。
yamada@example.comあての場合
件名 業務連絡 本文 山田 様
システム管理部からのテストメールです。
ポイントとなる機能
名前 | 説明 | ツールパレット上の場所 |
---|---|---|
繰り返し(データ件数)処理 | 指定した回数分、処理を繰り返します。 | 「基本」-「フロー」-「繰り返し(データ件数)」 |
変数代入処理 | 変数に値を代入します。 | 「基本」-「処理」-「変数代入」 |
1通メール送信処理 | SMTPサーバに1通のメールを送信します。 | 「ネットワーク」-「メール」-「1通メール送信」 |
処理のポイント
入力ファイルには宛名、メールアドレスなど1行に1メールを送信する情報を設定しておきます。送信先メールアドレスを半角カンマ(「,」)で区切って複数のメールアドレスに同時送信したい場合、入力ファイルの区切り文字にタブなどの半角カンマ以外の文字を設定してください。
送信先メールアドレスが存在しないなど、メールサーバーからのエラーメールに対する処理については、メール送信処理のあとにメール受信処理を使用することで対応できます。
サンプルプロジェクトの使用方法
上記処理を実装したサンプルプロジェクトを用意しています。サンプルプロジェクトを使用する場合の手順は、以下の通りです。サンプルプロジェクトのダウンロード | 逆引きリファレンス シナリオ092のサンプルプロジェクト |
---|
- サンプルプロジェクトの展開
サンプルプロジェクトファイル「rl_reference_092.zip」を展開します。 - プロジェクトのアップロード
「rl_reference_092.zip」を展開後に作成される「rl_reference_092プロジェクト」ディレクトリがプロジェクトファイルとなります。
DataSpider Studioを起動し、マイプロジェクトの画面から[ファイル]-[ローカルからアップロード]で展開したディレクトリ「rl_reference_092プロジェクト」をアップロードしてください。 - サンプルデータの準備
「rl_reference_092.zip」を展開後に作成される「samples」ディレクトリがサンプルデータとなります。
$DATASPIDER_HOME/server/samplesディレクトリに上書きしてください。 - グローバルリソースの設定
コントロールパネルの[グローバルリソースの設定]から、[新しいグローバルリソースの追加]を選択し、メール送信サーバ接続設定のグローバルリソースを追加します。
グローバルリソースの設定方法については、DataSpider Servistaヘルプの「グローバルリソースのプロパティ」を参照してください。
スクリプトの作成手順

- メールアドレス・宛名として使用するスクリプト変数を作成します。
- スクリプト変数のプロパティは、以下のように設定します。
スクリプト変数のプロパティ
変数名 変数型 初期値 メールアドレス 文字列型 宛名 文字列型
- スクリプト変数のプロパティは、以下のように設定します。
- デザイナのツールパレット「ファイル」-「CSV」-「CSVファイル読み取り」から、CSVファイル読み取り処理をスクリプトキャンバスに配置します。
- CSVファイル読み取り処理の設定は、以下のように行います。
[必須設定]タブ
- CSVファイル読み取り処理の設定は、以下のように行います。
- デザイナのツールパレット「基本」-「フロー」-「繰り返し(データ件数)」から、繰り返し(データ件数)処理をスクリプトキャンバスに配置します。
- 繰り返し(データ件数)処理の設定は、以下のように行います。
[必須設定]タブ
- デザイナのツールパレット「基本」-「処理」-「変数代入」から、変数代入処理をスクリプトキャンバスに配置します。
- 変数代入処理のMapperエディタを開き、メールアドレス・宛名をスクリプト変数に代入します。
- マッピングキャンバスは、以下のように設定します。
マッピングキャンバス
処理のポイント
- 入力ドキュメントには「csv_read」ではなく「foreach」を使用してください。
- マッピングキャンバスは、以下のように設定します。
- デザイナのツールパレット「ネットワーク」-「メール」-「1通メール送信」から、1通メール送信処理をスクリプトキャンバスに配置します。
- 1通メール送信処理の設定は、以下のように行います。
[必須設定]タブ
[メッセージ]タブ
処理のポイント
- [メールアドレス]および[本文]の宛名部分にスクリプト変数を使用することで、スクリプトを改修せずに動的に設定値を変更することができます。
スクリプト変数は、以下の方法で素早く入力できます。- 入力フィールドにフォーカスをあてて表示させる変数入力アシスタント機能から選択します。
- 入力フィールドの右クリックメニューで[スクリプト変数]を選択します。
- [メールアドレス]および[本文]の宛名部分にスクリプト変数を使用することで、スクリプトを改修せずに動的に設定値を変更することができます。
- 1通メール送信処理の設定は、以下のように行います。
- スクリプトを実行し、正常終了すれば成功です。