はじめに
Windowsには「ファイル名を指定して実行」という簡単なコマンド入力でアプリケーションを起動できる素敵な機能があります。そして「Win + r」で簡単に起動できます。例えばコマンドプロンプトなら「cmd」、メモ帳なら「notepad」、電卓なら「calc」、ペイントなら「mspaint」、レジストリエディタなら「regedit」などなどいろんなコマンドが用意されています。
今回はこの「ファイル名を指定して実行」を使ってDataSpider ServerやStudioを起動する仕組みを作成してみたいと思います。本番環境での利用というよりは評価版ライセンスを利用した検証環境構築の際の利用を想定しています。
バッチ(コマンド)ファイルの作成
仕組みは単純で、DataSpiderServer.exe等の実行ファイルを起動するバッチ(コマンド)ファイルを作成したあと、バッチ(コマンド)ファイルが保存されているパスを環境変数に設定するだけです。
メモ帳を開き、以下の内容を入力し、起動コマンドとして利用したい名称で保存します。私は「dsstart.cmd」としました。(拡張子は「.bat」でも動作は同じです。)
@echo off
powershell -Command Start-Process "{dataspider.home}\server\bin\DataSpiderServer.exe" -Verb runAs
※{dataspider.home}部分はご自身のインストール環境に合わせて変更します。
※管理者権限でプロセスを起動するPowershellのコマンド「Start-Process」を利用しています。
作成したバッチ(コマンド)ファイルをまとめて管理するために任意のフォルダを作成してその中に格納しておきます。私はCドライブ直下に「Command」という名称で作成しました。
環境変数の設定
環境変数はシステムのプロパティで設定するので、試しに「ファイル名を指定して実行」から起動してみましょう。コマンドは「sysdm.cpl」です。
「詳細設定」タブから「環境変数」をクリックします。
「Path」を選択して「編集」をクリックします。
「新規作成」から先程作成したフォルダのパスを設定します。
以上で設定は完了です。
コマンドの実行
「Win + r」で「ファイル名を指定して実行」を起動し、作成したファイル名(拡張子は無し)を入力してエンターキーを押下します。すると起動が始まります。
最後に
同様の方法で実行したいアプリケーション毎にバッチ(コマンド)ファイルを作成します。参考までにStudioの起動用、プロパティ変更用のコマンドは以下の通りなので、作成したら先程と同じフォルダに保存して実行してみてください。
▼Studio起動用「dsclient.cmd」
@echo off
powershell -Command Start-Process "{dataspider.home}\client\bin\DataSpiderStudio.exe" -Verb runAs
▼プロパティ編集用「dsconf.cmd」
start "" "notepad" {dataspider.home}\server\conf\system.properties