つなぐカンファレンス vol.1 「オンプレミス・クラウド連携」を開催しました!

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こんにちは、アプレッソ開発部の野口です。

去る 7月14日(火)、「つなぐ」技術の今、そして未来を語る「つなぐカンファレンス」(つなカン)の記念すべき第一回を開催しました!

「つなぐカンファレンス」開会の挨拶


初回ということで、まずはアプレッソの友松からつなカンの紹介を行います。

つなカンは、「つなぐ」技術に関する 「参加型」技術者カンファレンスです。
セミナー的な発表者 - 受講者形式の勉強会というよりは、 参加者の積極的な発言や、発表者としての参加を期待します!


ということをお話ししました。

テーマセッション:「オンプレミス・クラウド連携の現場」


「参加者の積極的な発言や、発表者としての参加を期待します」……とはいえ、いきなり さあ話してくださいといっても難しいので、まずはいくつかのテーマについてセッション形式で発表を行いました。

オンプレミス・クラウド連携の現状


まずは、友松から オンプレミス・クラウド連携の現状について。

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 ● この先も IT 市場は堅調に推移する
 ● 宇宙戦(攻める戦い)と地上戦(守る戦い)
  ・ 地上の覇者は宇宙へと向かう
  ・ 宇宙の覇者は地球へと向かう
 ● クラウドでびっくりしたニュース
  ・ AWS Device Farm : iPhone とか Android とかの端末のテストをサービスとして提供
  ・ Amazon API Gateway : クラウドサービスをラップするサービス
 ● クラウド普及率
  ・ 2015 年、日本でのクラウドコンピューティングの普及率は 16%
  ・ SaaS が一番高く、28%
 ● クラウドの利用形態 : パブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミス
 ● クラウドの適用箇所の四象限
 ● クラウド活用の壁
  ・ 既存システムや他クラウドとの連携が課題になって二の足を踏んでいるケースが多い
 ● クラウド活用の促進にはオンプレミス - クラウド連携が最重要課題!

といった内容でした。

Amazon API Gateway は、個人的にもかなりアツいサービスだと思います!

Thunderbus の舞台裏


続いて、Thunderbus チーフ・ディベロッパーの土岐から Thunderbus の舞台裏について話がありました。

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 ● クラウドとオンプレミスを「シームレス」につなぐ製品
  ・ クラウドとオンプレミスを「意識しない」
 ● デモ(インストールから!)
  ・ AWS 上で DataSpider が動作
  ・ ラップトップに Thunderbus をインストール→フォルダの公開設定
  ・ DataSpider からラップトップ内の Excel ファイルを参照、スクリプト実行(シート読み取り)
 ● なぜはじめたのか
  ・ クラウドが来る!(2012 年)
  ・ でも、オンプレミスのデータがすべてクラウド化するとは思えない……。
 ● ライトツナ
 ● 技術的な話
  ・ VPN ヤダ、HTTP がいい
  ・ Comet(Long Polling)
  ・ WebSocket(HTTP で通信を開始し、WebSocket 通信に Upgrade 要求)
 ● 調査・研究
  ・ WebSocket でも HTTP Proxy 動いた
  ・ RFC や JSR も出た
 ● パフォーマンス
  ・ WebSocket 優位
  ・ 小さな通信で特に優位(1.5 ~ 2.5 倍)
 ● 細かい技術情報
 ● 今後の課題
  ・ パッケージソフトウェアであること(サービス化したい)
  ・ Thunderbus は部品(組み合わせを提案していきたい : w/ DataSpider、w/ ...?)
 ● 今後の展望
  ・ HTTP Agent
  ・ DB Agent
  ・ SaaS 対応

といった内容でした。

自社製品なのである程度のところは知っていたのですが、個人的にはデモで Agent のインストールが一瞬で終わったのが非常に印象的でした。

つなぐ技術とあんまり関係ないところですが。笑
でも、インストールが簡単なのって重要ですよね。

HULFT-WebConnect


最後のセッションは、HULFT-WebConnect 製品責任者の重岡さんから HULFT-WebConnect についてのお話でした。

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 ● HULFT-WebConnect とは?
  ・ HULFT のファイル転送をインターネットで簡単・セキュアに使えるサービス
 ● 技術
  ・ WebSocket : クライアント - サーバから Peer to Peer へ
  ・ 圧倒的に速い!
  ・ Agent を噛ませて、HULFT プロトコルをラップする
 ● なぜサービス?
  ・ データ交換のためだけに Web の仕組みを用意できない
 ● 基盤は AWS
  ・ EC2 / ELB / RDS / CloudWatch / SES
 ● 製品化までにやったこと
  ・ 技術検証
  ・ ペーパープロトタイプ(チラシを出して見込みユーザの反応を見た)
  ・ βサービスの公開
 ● ユーザの声
  ・ VPN なしで利用できるのは嬉しい
  ・ 特に接続先が多いとメリット大
  ・ 簡単につなげられて驚いた
 ● 課題
  ・ DevOps - 今は開発・運用両方開発チームでやっている
  ・ 24/365 とか
  ・ 証跡管理とか
  ・ Firewall との闘い
  ・ WebSocket は基本いけるが、inbound / outbound を細かく設定している厳しい企業だといけないケースもある
 ● 将来像
  ・ ver.1 : HULFT と HULFT
  ・ ver.2 : Web API、ブラウザ、メール
  ・ ver.x : ストレージ系のサービス?(S3 等)

といった内容でした。

やはり、WebSocket ですね。
Thunderbus に先んじて サービスとしての提供を行っているということもあって、色々と参考になるところの多い内容でした。

ディスカッション:「これからのオンプレミスとクラウドの関係」


さて、後半はいよいよ参加者を交えてのディスカッションです!
はじまるまではどうなるか不安もありましたが、皆さん積極的に発言していただけて、 とても充実した内容となりました。

cf

ダイジェストでお送りします。

クラウド化しやすいシステムとしづらいシステム


■ BEMS がクラウド化する

BEMS(Building Energy Management System)というものがあります。
これは、設備内の照明とか電力モニタを一元管理する仕組みです。昔はインターネットにつながるなんて考えられなかったようなものですが、最近は クラウドで管理するという話も出てきているそうです。

■ IoT はまだまだこれから

BEMS のクラウド化が一種の IoT だという話から、IoT について他に話題がないか探りましたが、他に具体的な話題は出ませんでした。

IoT の時代は確実に来ると言えそうですが、 実例が増えてくるのはまだまだこれから、のようです。

■ 基幹システムをクラウド化できるか

基幹システムにクラウドを利用する、というのも以前は考えにくいことでしたが、クラウドの普及にともなって 心理的なハードルが下がってきているのでは、という話になりました。

とはいえ、基幹システム全体をクラウド化できる、というケースはなかなかまだなさそうです。

たとえば、インタフェースだけ Salesforce にして、DB そのものはオンプレミスで運用する、というケースがあります。
その理由として、セキュリティの問題もありますが、 既にオンプレミスで運用している現行システムをそのままにしたい、という要望が強いそうです。

他にも、生命保険会社のお客様で、契約情報を Salesforce に上げて、営業の人が外出先からお客様のフォローをできるようにしている、という例がありました。
これは基幹システムというわけではないものの、重要なデータをクラウドに預けている例の一つと言えそうです。

■ お金を銀行に預けるのだから、システムもクラウドに預けるべき?

クラウドについてのたとえ話で、大切な「お金」は家においておくのではなく、銀行に預けているように、システムもクラウドに預けるほうがむしろ安全、という話があります。
筋の通っている話ではあるのですが、メタファとして本当に正確かどうか、ちょっと違和感もあるような……、というところから話が始まりました。

たとえば、クラウドにデータが上がらないのは、銀行とは違って、 データが流出・損失しても補償してくれないから、という興味深い意見がありました。その点、国内のベンダーに預ければお金を保証してもらえる契約もあり、それも理由となって採用されるケースがあるそうです。

一方で、仮に腕のよいエンジニアが構築を担当して、とても堅固なシステムが構築できたとしても、 運用がよくなければ結局うまくいかないというケースも考えられ、やはりクラウドの方が信用度が高くなるケースが多いのでは、という考え方もできます。

オンプレミス - クラウド連携について


■ さまざまな事例

参加者の皆さまに、オンプレミス - クラウド連携の具体的な事例について共有していただきました。

 ● 生命保険会社のお客様で、Salesforce を段階的に導入されるということで、はじめは CSV のデータローダを使って手動ロードしていた。その後 自動化しようということになり、DataSpider を使った。はじめは2、3種類だったが、十数種類をアップロードしている。生保ではどこも Salesforce を使っているらしい。

 ● 前にも出た BEMS については、クラウドでサービスを提供していたが、オンプレミスでほしいという声も多く、半分くらいはそうだった。建物の機器・設備コントロールだから、 インターネットから操作できてしまうとむしろ問題があるという話もあった。

 ● 大学の研究で、スマートホームを実際に作ってしまった例がある。しかし、クラウドに上げるのはむずかしく、 家の中のサーバにデータがたまっているだけ、みたいな状態らしい。

 ● Thunderbus の事例として、拠点ごとにデータを登録していたところを、サーバから各拠点のデータを自動で拾うようにして効率化したケースがある。Thunderbus の面白いところは、元データはあくまでオンプレミスにあるところ。なお、Thunderbus 開発の動機として、 システム内のプログラムを変更したとき、クライアントごとにプログラムを入れていく、というのが嫌だというのがあった。ファイルだけを見せて、処理はクラウドでまとめてやる、というのがいい。管理が一元化できる。

■ オンプレミス - クラウド連携のこれから

いくつかの事例を共有していただいたものの、オンプレミス - クラウド連携にはまだまだ課題もありそうです。
以下のように、オンプレミス - クラウド連携のあり方は現場によってさまざまなようでした。

 ● 社内の既存システムありきで提案するケース。オンプレミスとかクラウドとかいう観点はあまりないが、自社で持っているクラウド基盤を活用できないかは検討する。

 ● クラウドを提案していく立場としては、もともと クラウドを受け入れているお客様が相手なので、クラウドは厳しいみたいな話はあんまり出ないというケース。

 ● 「 とりあえずクラウド」で話がくるケース。Salesforce ありき、kintone ありき、で話が来ることが多く、それらをどうつなげるか、という話になる。

 ● 営業の立場だと、もっとお客さんが何もわかってない感じでつらかったりする。「 スマホを基幹にバシッといけるよね?」みたいな。

これまでの話から、システム全体をクラウドだけで構築するというケースはまだそれほど多くなさそうで、クラウドの利用が促進されるにつれて オンプレミス - クラウドの連携が必要とされるケースもますます増えていきそうに思います。

アプレッソが開発する DataSpider や Thunderbus もその一助になれれば、と思っています。

第二回もお楽しみに!


というわけで、つなぐカンファレンス vol.1 「オンプレミス・クラウド連携」は想像以上に充実した勉強会となりました。
個人的には、はじめはもう少し実装面に寄った内容になることを想像していたのですが、結果として連携の実例やその課題について様々な立場の人からの具体的な話が聞けて、 非常に面白かったです。

dstn として、これから回を重ねていきたいと考えています。
次回のテーマは未定ですが、きっとやります!

楽しみにお待ちください。
また、 このテーマで発表してみたい、このテーマについて話したい・話が聞きたい等あれば、ぜひ dstn 事務局までお寄せください!

dstn事務局:dstn@appresso.com

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