DataSpiderデザインパターンβ 第10回 設計パターン 「HULFT Data Integration」

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DataSpiderデザインパターンβ 第10回 設計パターン 「HULFT Data Integration」


HULFTは、多くの企業で採用されているファイル転送ツールです。1993年の発売以来、ファイル転送ツールとしての安全性、信頼性、効率性を追求した機能実装を続け、今や国内シェア1位のファイル転送ツールとなっています。

今回は、DataSpider Servista 3.2 SP1で標準アダプタとなった「HULFT アダプタ」を利用したHULFTとの連携パターン「HULFT Data Integration」をご紹介します。

1 課題


HULFTはファイル転送に特化した製品であり、各システムの基幹処理を担うミドルウェアである。

HULFTによるファイル転送は、高い信頼性と高速な処理を実現しており、さまざまな業種の枠を超えて活躍している。

しかし転送後の処理については、それぞれの業務に合わせたサブシステムはスクラッチで開発を行うことが多くある。

たとえば、基幹システムのファイルをHULFTで受け取り、データをデータベースに登録するシンプルなサブシステムを構築するだけでも下記に挙げる機能を開発する必要がある。

● HULFT実行
● ファイル読み取り処理
● マッピング処理
● データベース登録処理

さらに、運用期間が長くなるとスクラッチで開発したこのようなサブシステムの数が増え、システム全体としての変更が難しくなったり、メンテナンスの属人化やコスト増加につながる。

基幹システム連携を行うサブシステムのスクラッチ開発は、その後のメンテナビリティに関わるリスクをはらんでいる。

2 解決方法


DataSpider Servista 3.2 SP1で標準アダプタとなった「HULFT アダプタ」を利用する。

HULFTでのファイル転送処理の実行をHULFTアダプタで行い、取得したファイルをDataSpiderの豊富なファイル連携機能を活用して処理を作成する。

これにより安全・高速で高い信頼性を持ったHULTFTでのファイル転送と、高いメンテナビリティを実現できるDataSpiderの双方のメリットを活かした連携システムを構築する。

3 説明


先ほど挙げた、ファイルをHULFTで受け取った後にデータをデータベースへ登録するサブシステムを例に説明する。

HULFT連携

 

▲HULFTアダプタの使用イメージ。HULFTアダプタでHULFTのデータ転送処理を実行してファイルを受け取った後、加工を行ってデータベースに登録している

① HULFT送信要求
「HULFTアダプタ」を配置して、相手先(基幹システム)のHULFTからファイルを受け取る。
送信要求に必要な設定を行っておけば、DataSpiderが転送処理は実行してくれる。

② ファイル読み取り処理
「ファイルアダプタ」を配置してHULFTから受け取ったファイルを読み込む。
今回はCSVファイルを読み取ることを例としたが、DataSpiderには様々なファイル形式に対応するファイルアダプタが用意されている。

③ マッピング(CSV⇒DB)処理
「マッピング」を配置して②で読み込んだファイルの各データと、データベースのテーブルに設定されているカラムをマッピングする。
データベースの設定を行っておけば、設定されているカラムは自動的に表示される。
あとはファイルの各データとカラムをGUI上で線でつなぐだけで、レコード毎の書き込み定義が完成する。

④ データベース登録処理
「テーブル書き込み」を配置して③でマッピングした内容でデータベースへ登録する。

無題

DataSpider Studioでは「プロジェクトエクスプローラ」にスクリプトがツリー表示されているので、サブシステム毎にスクリプトを作成して名前を付けておけば、どんなサブシステムがあるかがひと目で確認できる。

4 メリット


●HULFTを使用して転送したファイルに対する処理、データの加工、他システムとの連携にDataSpiderの豊富なアダプタ機能を利用できるため開発効率が高い。

●ファイル転送はHULFTの高い信頼性を持った機能を利用できるため、高速・安全である。

●サブシステムのプログラム修正やテストなど、細かな仕様変更のたびに発生する煩雑なメンテナンス作業をDataSpider StudioのGUI上で完結させることができ、メンテナビリティが向上する。

●処理の流れと内容がGUIで確認できることで、開発エンジニアでなくてもシステムの信頼性をレビューすることができ、仕様の誤認識などに起因する手戻り作業の削減が期待できる。

●新たにサブシステムを追加する場合でも、過去のスクリプトの再利用が容易で開発工数の圧縮が可能となる。

5 注意点


HULFT8に接続可能な「HULFT アダプタ」は、DataSpider Servista 3.2 SP1以降で標準アダプタとして仕様可能。

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