その1:メール一覧の取得
ここからは少し応用編ということで、クラウド系のアダプタを利用するケースをご紹介したいと思います。
できるだけ環境を準備し易いものということで、今回はGoogleアダプタを利用した Gmail-Googleスプレッドシート連携を試してみましょう。
シナリオとしては単純ですが、Gmailで受信したメールの内容を取得し、それをスプレッドシートに 一覧形式で書き出すというものを作ってみたいと思います。
事前準備
利用できるGoogleのアカウントは事前に準備し、ネットワーク上からアクセス可能な状態であることの 確認をお願いします。
今回取りこむGmailは何でもいいのですが、例えば以下のような内容になっているとします。
また書き出すスプレッドシートは事前に準備しておこうと思います。 今回は「受信メール一覧」という名前で作成しました。
出力内容は「日時」「送信者」「件名」としてヘッダを作成しておきます。
グローバルリソースの設定
まずはグローバルリソースの設定をします。
はじめにGmail接続用の設定です。 「コントロールパネル」から「グローバルリソースの設定」を開きます。 「グローバルリソースの設定」画面から「新しいグローバルリソースの追加」を ダブルクリックしてください。
「リソースの種類の選択」画面から「クラウド」「Gmail」のタグから「POP3」の アイコンを選択し「次に」をクリックします。
接続名はデフォルトの名前を利用することとし、接続テストボタンを押して接続を確認します。
接続成功のポップアップが表示されグローバルリソースの一覧に設定が追加されれば完了です。
次にスプレッドシート接続用の設定です。
同様に「グローバルリソースの設定」画面から「新しいグローバルリソースの追加」を ダブルクリックしてください。 「リソースの種類の選択」画面から「クラウド」「Googleスプレッドシート」のタグから「スプレッドシート」の アイコンを選択し「次に」をクリックします。
Googleのアカウント情報に合わせてドメイン名、ユーザー名、パスワードを入力します。
入力したら接続テストをしてみましょう。
接続成功のポップアップが表示されグローバルリソースの一覧に設定が追加されれば完了です。
スクリプトの作成
次にスクリプトを作成します。
プロジェクトとスクリプトの名前は以下にしました。
・プロジェクト名 : チュートリアル2
・スクリプト名 : Gmail2Spreadsheet
はじめにGmailの読み取り設定をします。 ツールパレットから「クラウド」-「Gmail」-「メール受信(POP3)」アイコンをキャンバスに ドラッグ&ドロップします。
プロパティ画面にてアイコンの名前と接続先、ユーザ、パスワード情報を入力します。 接続先は「Gmail POP3メール受信サーバ接続設定」を選択します。
各項目を入力したら認証テストを実施してみましょう。
「認証テスト」ボタンを押してください。 認証成功となれば設定完了です。
完了ボタンを押すとアイコンが貼りつきます。
次にスプレッドシートへの書き込み設定をします。
ツールパレットから「クラウド」-「Googleスプレッドシート」-「書き込み」アイコンをキャンバスに ドラッグ&ドロップします。
プロパティ画面にてアイコンの名前の入力と各項目をプルダウンより選択します。
・名前 : Spreadsheet書き込み
・入力データ : Gmail受信
・接続先 : Googleスプレッドシート接続設定
・フォルダパス : /
・ファイル名 : 受信メール一覧
・シート名 : 受信一覧
スプレッドシートの列情報を取りこむため「列一覧の更新」をクリックします。 列一覧に列名が表示されます。
書き込み設定のタブをクリックし、書き込み位置を指定にチェックを入れセルアドレスを指定を選択。 開始セルアドレスを「A2」と指定。
完了ボタンを押します。
マッピング追加のダイアログで「はい」を押します。
マッピングアイコンが貼りつくのでダブルクリックしてマッパーを開きます。
自動的に線が引かれているので、いったん削除し引き直します。
以下のように線を引きます。
・送信日付 → 日時
・差出人 → 送信者
・件名 → 件名
マッパーを閉じて、StartアイコンからEndアイコンまでプロセスフローを引いたらスクリプト完成です。
それでは実行してみましょう。 デバック実行ボタンを押します。
うまく実行できればスクリプト実行成功のダイアログが表示されますので、実行履歴や実行ログも。 確認してみましょう。
実際にスプレッドシートへの書き込みがされたかを確認してみましょう。 受信一覧が確認できるかと思います。