「データ」と「人」を相互に連携させる「BPM-EAI連携」

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アプレッソ開発部の渡辺と申します。

前回に引き続いて DataSpider BPM について紹介させていただくことにします。今回は、データと人を相互に連携させる「BPM-EAI連携」の考え方について紹介をさせていただきます。

 

EAI連携:DataSpider Servista+DataSpider BPM


アプレッソの製品には、『DataSpider Servista』(いわゆるDataSpider)と『DataSpider BPM』があります。 前回の記事は、DataSpider BPMとはどういうものかを簡単に紹介させていただきました。

今回紹介させていただく「BPM-EAI連携」とは、大雑把に説明をしますと、DataSpider Servista(EAI)と DataSpider BPM を組み合わて使うことを言います。具体的にはこれから説明をいたしますが、EAIとBPMを組み合わせることによって「つなぐ技術」に新しい可能性が生まれます。

DataSpider Servistaはデータとデータを連携させ、DataSpider BPMは人と人を連携させます。BPM-EAI連携ではこれらをさらに組み合わせて、データと人を連携させます。これにより、なかなか素晴らしいことが実現できるようになります。ぜひ、本記事を読んでいただいて、組み合わせての利用をお試しいただければと考えています。

では、DataSpider ServistaとDataSpider BPMについてそれぞれどのようなものかをまず整理と確認をさせていただきまして、その後に組み合わて利用するとどのようなことができるのかを紹介したいと思います。

 

データとデータをつなぐ「EAI」(DataSpider Servista)


BPM-EAI連携を理解するために、まずは「EAI」について、つまりDataSpider Servista とは何をするソフトウェアなのか、再度確認します。

DataSpider Servista はデータをつなぐ、つまりデータとデータを連携させるソフトウェアです。すなわち(複数の)業務システムのデータとデータをつなぐソフトウェアです。業務システム間のデータの橋渡し役であり、翻訳係であると同時に、データ連携によってビジネスを自動化します。

アプレッソの公式解説書( DataSpiderガイドブック)では、メールに添付したExcelの注文書の事務処理を DataSpider で自動化する例を解説しています。この例ではメールサーバからメールを取り出し、添付ファイルのExcel上の注文データを、データベース(Access)に注文データとして自動的に書き込む処理を行っています。
つまり、メールサーバからデータベースへのデータの自動連携を行うことにより、手作業の事務処理を自動化しています。すなわち、データとデータをつなぐことにより、ビジネスを自動化していることになります。

他にもいくつか例を挙げましょう。

基幹業務システムがあり、基本業務は十分にこなせているものの、データ分析や周辺システムとの連携など派生的なことができずに困っているとしましょう。そのため基幹システムから手作業でCSVを取り出し、CSVのデータフォーマットを修正し、SaaS上のCRMシステム(例えばSalesforceに)やDWHに手作業でデータをアップロードする作業を定期的に行っていたとします。
このような例も自動化することが出来ます。DataSpiderの固定長アダプタで基幹業務システムのCOBOLが作ったデータを読みこみ、DataSpider上で自動的にフォーマットを変換する処理を実施し、SalesforceアダプタでSaaS上にデータを書き込み、DWHにデータをロードし、そしてこれらの自動処理の結果を管理者にメールで通知することができます。

上記の例では、異なる業務システム間の橋渡し役を行うだけでなく、データフォーマットの違いを吸収する翻訳係も果たしており、そしてデータ連携によりビジネスの自動化も実現しています。

このように、DataSpider Servista は以下のようなことをノンプログラミングで実現できる点が特徴です。

・システムの違いを超えてつながり
・データとデータを連携させ
・それによりビジネスを自動化もする

 

人と人をつなぐ「BPM」(DataSpider BPM)


一方で DataSpider BPM は、人の作業と人の作業をつなぐソフトウェアです。詳しくは 前回の記事を参照してください。以下に簡単な例を示します。

DataSpider BPM 上でAさんが交通費清算のプロセスを開始します。経費精算に必要な情報を入力して完了ボタンを押すとAさんのタスクが完了し、自動的にAさんの上司に申請内容確認のタスクが割り振られます。Aさんの上司はDataSpider BPM上で内容を確認して承認ボタンを押すと、次は自動的に経理部にタスクが割り振られます。

このようにして、BPMは人の作業と人の作業をつなぎ、ビジネスにおける人の活動が自動的につながるようにすることができます。

どのように人の作業と人の作業をつなぐかは、プロセスモデラーでビジュアルかつノンプログラミングに作りこむことが出来ます。プロセスの実行状況はリアルタイムで見える化するので、実行状況の管理や発生している問題への対処もリアルタイムかつ効率的に行えるようになります。
状況がリアルタイムで見える化することにより、プロセスモデルの設計上の問題も見つけることが出来るようになります。プロセスモデラーで問題のある部分を修正し、修正後の実行状況を確認して問題が解消されているか確認する、つまりPDCAが回せるようになります。

すなわち、DataSpider BPM は人の作業と人の作業を自動的につなぐことができ、人の作業の流れ(プロセスモデル)の設計やPDCAサイクル、つまり人の作業のカイゼン活動と実際の作業の実行をも自動的につなぐことが出来ます。

・人の作業と人の作業をつなぐ
・作業の実行を効率的にする
・作業の実行状況を見える化し、管理を容易にする
・設計したとおりに実際の作業が進むようになる
・状況確認と再設計を繰り返せるので、カイゼンのPDCAサイクルをまわせる

 

人とデータをつなぐ「BPM-EAI連携」


DataSpider Servista(EAI)はデータとデータをつなぎます。そして、DataSpider BPMは人の作業と人の作業をつなぎます。しかし、これですべてが「つながった」わけではありません。人とデータもつながる必要があります。

アプレッソの公式解説書( DataSpiderガイドブック)の例について再度考えてみましょう。メールに添付されたExcelファイルの注文書が自動処理されてデータベースに投入されます。つまりデータとデータがつながりました。しかし、それで仕事がすべて完了で、お客さんとの取引が終わったわけではありません。
完了ではないということは、「次にすべきこと」がまだあるということです。では、次になされるべきことは具体的に何でしょうか。

データ的に注文を受け付けた後、次は人の活動が必要になります。お客さんからの注文された野菜を用意し、野菜を梱包し、発送処理をしなければなりません。ここはデータの連携ではなく人の作業が必要になります。

つまり、ビジネスの流れは、「データからデータ」や「人から人」だけでなく、「データから人」や「人からデータ」にもつながっていることがわかります。

すなわち、注文データがデータベースにつながったあと、次は「データが人の作業につながらなければならない」のです。また、上記の例では、野菜の発送が終わったら、後で行う代金請求のために、発送が終わったことをデータベースに記録しておく必要があるでしょう。つまり、「人の作業からデータ」への連携も必要だということが解ります。
このように、ビジネス活動はデータとデータのつながりや人の作業と人の作業のつながりだけでなく、人とデータが相互につながってできています。

アプレッソでは、DataSpider Servista(EAI)と、DataSpider BPM が相互につながれるようにしました。つまり、注文データを受け取ってデータベースにデータ連携した後にBPMで人の作業が自動的に起動したり、BPM側の人の作業から DataSpider Servista を呼び出し、アダプタで接続できる全てのもの(つまりデータベースからクラウドから何でも)に人の作業をつなげることもできるようにしました。

これにより、人とデータ(システム)が互いに連携しあった、高度な連携システムを実現できるようにしています。アプレッソでは、このような人とデータをつなぐ考え方のことを「BPM-EAI連携」と呼んでいます。

 

「BPM-EAI連携」の新しい可能性


BPM-EAI連携では、さまざまな素晴らしいことが実現可能となります。

例えば、データ連携でデータ処理が効率的に自動処理されており、人の承認が必要な場合や例外的事象が発生したときだけBPMで人間を呼び出す、賢いデータ連携を実現することができます。
つまり、普段は人を煩わせることなく自動で動作し、人の承認や判断が場合だけBPMで効率的に人間を呼び出すシステムを作り上げることが出来ます。

クラウドを自動運用し、障害が起こるなど人間の判断が必要な場合だけ自動的に担当者に向けてBPMのプロセスを起動するシステムや、日頃のデータ処理を自動でこなしつつ、BIエンジンで指定した条件の発生を監視し自動的に人間に異常を通知するシステム、アカウント発行処理を自動処理し、事前承認が必要な場合だけBPM経由で人間に判断を仰ぐシステムなど、自動処理の要所に人間の判断や承認を挟み込む賢いシステムを構築することが出来るようになります。

また逆に、人のプロセス実行を自動処理が賢くアシストするようなシステムを作ることもできます。人の作業の進行に合わせてデータ処理が自動的に走り、電動アシスト自転車のように、自動実行が上手に人間の作業をサポートする連携システムです。
たとえば、人間のワークフローの裏側で、自動的に必要な事務処理が自動進行していて、人間が最終的な決断をした時には事前に必要な事務処理は既に完了している、などです。気の利く秘書が明示的に指示しなくても状況にあわせて事務処理を処理して用意していてくれる、そのような人間をアシストするシステムを構築することが出来るようになります。

また、これらの「BPM-EAI連携」はノンプログラミングで作ることができます。つまり、変更が必要になるたびに 開発予算を確保して開発ベンダーに変更を依頼して待つ必要はなく、現場の担当者自身が自らが「連携」を変更し作成することができます。

 

「BPM-EAI連携」でさらに活躍する、BPMとEAIの強み


以上にて、BPMとEAIの連携により開かれる新しい可能性についてはイメージしていただけたのではないかと思います。

その上でさらに加えてイメージしていただきたいのは、BPM-EAI連携によって、EAIの持っていたデータとデータをつなぐ強みや、BPMの人と人をつなぐ強みがさらに強まることです。

まず、DataSpider Servistaの豊富なアダプタ群(今後も増えてゆきます)とノンプログラミングで繋がることができる強みがさらに真価を発揮するようになります。なぜならば、アダプタがあればデータだけでなく人にもつなぐことに出来るようになるからです。

データベースでもExcelでも Amazon EC2でも、COBOLの固定長データでもLotus NotesでもSalesforceでもSAPでもその他のものも、これらは、他のデータにつながるだけでなく、人とつながり、人を介して業務プロセスと直結するようになります。

すなわち、Excelのセルに書き込んだデータをデータベースに連携できるのみならず、セルに書き込んだデータが○○さんにつながるようにできたり、メインフレーム内のデータが○○事業部の担当者の業務フローに直接飛びこむようになります。
以上のように、BPM-EAI連携の元においては、接続アダプタの価値はより大きくなります。

またBPM側、すなわちDataSpider BPM側においても同じようなことが起こります。前回の記事で 説明させていただいた、DataSpider BPM の業務を効率化してカイゼンする強力な能力を思い出してください。この能力が「データと人をつなぐ」世界でも発揮されるようになります。

プロセスモデラーで業務は同様にあるべきかを考えて業務プロセスを設計し、設計するとその通りにビジネスが動く。実行状況はリアルタイムで見える化し、業務プロセスを継続的に改善する繰り返しサイクルを実現する。このようなBPMの強みが、人の流れだけでなく、人の力とデータ連携による自動化部分が組み合わさったシステムに対して発揮されるようになります。
すなわち、DataSpider BPM は人を管理するだけでなく、基幹システムやクラウド上のサービスまで、様々なものが総合的によりよく活躍するようにするように、改善のサイクルを廻せるようになります。

 

おわりに


今回は、データと人を相互に連携させる「BPM-EAI連携」の考え方とその可能性について紹介をさせていただきました。データとデータの連携のみならず、そして人と人の連携だけでなく、DataSpiderではデータと人が互いに連携する、新しい「つなぐ」技術の可能性を実現しています。

ぜひとも一度、DataSpider Servista と DataSpider BPM を組み合わせて使っていただければと思います。

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